双葉社web文芸マガジン[カラフル]

週末、死にたくなるあなたへ。(蝶々)

アルフォンス・ミュシャ 1897

第9回

 こんにちは。
 まだまだ肌寒い日もありつつも、梅や花々も色鮮やかにほころんで。外を歩けば、春風に乗ってふと薫ってくるほんのりした甘い香り。そして、カラフルな広告や看板、華やか仕様になった世の女性たちの色とりどりの装いも、春を感じさせてくれますね♡
 お元気ですか?
 やわらかく、あたたかく、ふわりとしつつも、命の華やぎや力もたずさえている、春そのものの<女>たち。私のイメージは、ボッティチェリの名画La primavera!
 まさに春。美しくたおやかな女神たち。森の中で、かの有名な愛の女神アフロディーテを中心に、それぞれに美しく豊かな女神たちが集うさまが描かれています。
 私も、女神クラブという会員制サイトを運営しておりますが……大げさでも妄想でもなく、本来女子って、そういうものだと思うんです。あなたも私も。そのへんのオバちゃんたちだって。
 そんなうちらに、いつのまにか覆いかぶさるようにまとわりつき、女の自然を生きさせてくれない、つらさや苦しみの原因とは何ぞや? 何なのさ?
 その正体を共に考え迫りつつ、少しでもぶっとばしていきたくて(!)、あまり表立っては触れられないような話題をテーマに挙げつつ続けてきたこの連載も、残すところあと2回。ちょっぴりさみしい。でもまぁ、精魂こめて書籍化するつもりなので、あなたもしっかり生きていて、よければ週末本も、なんとなく待っていてくださいね。
 さて。前回私は、<女は死んでちゃいけないんです。死にたくなってる場合じゃ、本当にないのです。>と言いました。
「私のつらさもわからないくせに! 死のうが生きようが、そんなの勝手でしょ!」とお怒りの方もいらっしゃるとは思いつつ、とりあえず言いっぱなしで前回終了(笑)。
 そう、担当さんからもご指摘されたのですが、だってこれ、私の魂の叫びなんだもん。

 で、しつこいようだけど、私、嫌なんですわ。子供たちはもちろんのこと、女の人が痛めつけられていたり、弱ったり病んじゃったり、不自由な状況で苦しんでいるのが。おせっかいにも、腹が立ってしょうがないレベル(心のマグナム散弾銃、最近スチャッ、カチャッ、と脳内で即セットしたくなるニュースだらけだしな……)。

 だって、女の人って、この世の宝のようなものなのよ。あなたも私も、子供がいようがいまいが、花であり春であり海であり………アフロディーテじゃないけれど、愛の源泉みたいな存在。
 だから、あなたや私、女の人が、ただふわりと笑って、明るくやわらかく存在できる世界なら、どれだけの男や命、子供たちが救われ、未来へ続く希望が育っていけることか。
 その宝物たちが、傷ついたり病んだり、死にたくなっちゃったりしてる、だなんてね。それこそが世紀末。大変な問題だと思うんです。個人的にはいつ国会で論じられ、国家法案として取り上げられたり莫大な予算が投じられるのかな、ってくらい。

 もちろん、女だって加齢により、物理的に老いていったり衰弱したり、あちこち不自由が生じてくるのは仕方のないこと。早寝早起きアルコールナシ☆の子育てライフのおかげか、近年かえって健康になってるような気がする私だって………女体の物理としては、かなしいかな、経年劣化はあちこちで感じる。なにせ1973年モデル。まず、眼鏡ナシでは生活もままならないくらい視力も落ちてしまっているし(現代人はスマホ×PC酷使で、老後の目の状態が、前人未到の域に達するのでは? と予測中)、徹夜で原稿! とかワイン1本あけるとか、もうホント無理。翌日すぐウンともスンとも言えなくなり、修理に出しても2週間くらいかかりそうな。
 ――つまり、気分は明るく元気いっぱいでも、確実に、体は老化している。体内酵素や元気のムダ使いはできないわ~と日々あちこちで感じてる。
 でも、周りでは、そんな加齢現象以上に、たとえ若くても、女体や状態が、なんだかひどいことになっている人が増えてる。それは驚くほどに。
 芸能ニュースなどを見ていてもわかるように、子宮しきゆうわずらうのも病気になるのもガンになるのも、もはや珍しくもなんともないこと(水泳の池江さんの白血病のニュースもショッキングでしたね)。こんなご時世なのだから、大人から子供まで、インフルやらはしかやらに、バタバタかかるのも仕方ない。…………って、そうなの?
「なんか、おかしいよね?」私は首をかしげ続けているんです。もうそろそろポキッと横折れしそうなほどに。おかしいでしょ、この状況。

女の人はこの世の宝、だからこそ一人も病ませたくない!!

 世もどんどん差し迫っている感あることだし、<週末、~>は“女の子は可愛く明るくしていれば~”的な一般論ですませる連載にしたくないので、イヤな、でも現実の話を具体的に続けますが。
 私の周りでも、たったここ1か月くらいでも、<オペを受ける女たち>は続々です。子宮筋腫きんしゆをとる方が2名(30代のメディア関係の女性と、40代半ばのフランス在住の知人)、急遽きゆうきよ、2泊3日の入院で、白内障はくないしようの手術を受けた母(70代)。さらには、今月もう一方のオペ予定も聞いていたりして………(50代、メディア関係、やはり筋腫ですね)。もう数年前になるけれど、女医の友人も過労により大病をし、オペを受けていたっけな。
 国内外数千名のメンバーさんのいる女神クラブにおいても、まだ20代や30代のうら若き女性たちの病気や手術、若年性リューマチやら白血病やらの話は、もはや珍しくもなくなってしまっている。有名芸能人でも、若いアイドルたちのガン告白から堀ちえみさんの舌ガン闘病まで、年代問わず病気のニュースはひきもきらない勢いだよね。
 コレ、なんなの?
 <でも最近は、みんなそうなんだから>で片付けたり、甘んじていい話ではないよね? 女は宝だとはいえ、もはや国も会社も男もそう全力で、私たちを守る余裕や元気は有り余っていなさそう。仕方ないよね。みなそれぞれのサバイバルで必死。だからこそ私たち女は、この辺で足を止めて、健康についても一緒に考えよう。
 だって、知人友人らがポツリポツリと伝えてくれる話を聞いているだけでも、大病って大変よ。手術前の葛藤かつとうや日々や仕事との調整の大変さ、医師や病院との、時に心まで削られるようなやりとりから、いよいよ当日、そして術後の療養タイムまで。やわらかで繊細な女体には、すべての行程がとてもハードでつらい話。聞いてるだけで、本当に自分の身やこの世界にあるキラキラした希望まで切り刻まれるような気持ちになり、悲しくなる。そしてもう、誰も他人事ひとごとではないんだと思う。
「かわいそう~(:_;)大変だね」って、女はただそれだけを言ってもらいたがるけど。
 それでも私は、「もう、決してあなたがそんなことにならないように。そして、一人でもそういう人が減るように」。医療知識も経験もないけれど、野生の本能とない知恵をしぼってでも、対策を考え、みんなで一緒に踏みとどまりたい。
 この世界の女神のような女の人たちを、これ以上、一人も疲弊ひへいさせたり病ませたくはないんだよな~、それにはどうしたら?


「治す」のはもちろん大事。でも、「なぜなるの?」

 最近印象的だったエッセイがあった。
 やはりガンでお亡くなりになった橋本治さんが、ご逝去の直前までアップされていたWEB連載(『思いつきで世界は進む――「遠い地平、低い視点」で考えた50のこと』として書籍化されてます)で、

 《京大の本庶佑先生がノーベル医学生理学賞を受賞された。癌の治療薬オプジーボにつながる、免疫細胞の中にある癌細胞を攻撃する仕組を解明されたのだという。それはいい。それはいいが、「癌を治す」という方向にばかり進んで、「人はなぜ癌になるか」がほとんど解明されていない。
 癌は感染症じゃない(はずだ)。それなのに癌患者がどんどん増えて行くのはなぜなんだろう? 我々の生きている空気や環境の中に発癌性物質が増えてでもいるのか? あるいは食物に。なってからでは遅い――というか早期発見もあるが、なぜなるのか分からないと防ぎようがない。》

 と書かれていた。
 私もこれ、まさに長年思っていたことで。
 あの3.11の頃から、ずっと気になっているし、危惧きぐしているし、女神クラブでも様々な提案をし続けている。個人的にも考え続けているんですよね。ともかく、なんかおかしいよな、このまま以前のように暮らしていたらマズイんじゃないのか? と。
(奇遇にも、京都にある世界的な研究所に出会うことができ、2年の月日と実験を経て、<女神の美活>というマルチ・サプリも開発してしまった……自分のためにも!)

 これから大きくなる子供の命も預かっているわけだし、私なりに真剣に考え、食べ物、仕事、生き方、人間関係、生活環境にスタイルまで、日々さまざまを取捨選択している。
 たとえば、子供も私も今のところは健康体なので、薬は飲んでいないし、なるべく飲まずに済むような生活を心がけている。ワクチンも行政や表層世間で言われるまま、バンバン打ったりはしていない。もともと揚げ物も食べないし、料理にも砂糖を使ったことなし。ミルクも我が家では嗜好品しこうひんくらいの扱いで、よくよく吟味ぎんみしたものを、ごくたまにしかとっていない。
(そんなー!)という母親世代の方々や、世間一般に言われるままを信じる方々も多いけれど、現実、育児の現場にいると、うちのように自ら学び、健康づくりや生活に対して注意深く取捨選択している母たちも確実に増えているな、と感じる。
 そして、その方々は、同調圧力や“常識が間違っているはずない! けど、うちは具合悪い!”みたいな人たちのヒステリーに巻き込まれるのが面倒なので、たいてい仲間同士以外では、静かに黙っている。が、現実として、私が知る限り、そういう親の子供たちは多くが利発で、やたらインフルにかかったり病院通いをするような子はいない。女神クラブには、女医さんや教員の方々も多く、彼女たちからも、それらを裏打ちするような現場の声は、非常に多く届けられる。
 特に教師たちは口を揃える。“毎年インフルにかかる子は、クラスでもなぜか決まっていて。それは、ワクチンを打っている・いないではなく、家庭環境が厳しすぎたり、いわゆるモンスターペアレンツの子だったり、食生活が乱れていたり、ストレスを多く抱える生徒であることが非常に多い”と。そだよね、子供も大人も、薬や医療に頼る前に、生活や食べ物を変えるとか、やることいっぱいあるんじゃないの?

女本来のやわらかさに逆らわない生活スタイルこそ最先端!

 まぁ、健康に関しては、それぞれの先天的な体質などもあるだろうし、私は医療の専門家ではないので、一概いちがいに断言はできないけれど。とりあえず、今の病気百花繚乱ひやつかりようらん社会を見ていたら、これまで<よし>とされてる現代医学や栄養学や医療、ひいては、生きることにおいての価値観そのものが、全面的に正しいわけではない、と言うことは誰だってわかるはず。それだけでは、私たちの体は適応しきれていない、というか。

 つまりは、夢見る女のコたちだって、自分の体や健康は自分で守っていく意識を持ち、すべての権威や常識に甘んじて流されないようにしないと、ゆくゆくは危ないことになるんじゃないの?
 ちまたでは、もっぱら<人生100年時代><70歳まで現役でGO!>ってもてはやされているけど、本気で言ってる? と私はブルッと寒気を覚える。だって、その半分もいかないころから、元気がなかったり体がガタガタしている人が増えているのに?

 最近も、<働く女は、結局中身、オスである>なんていう、タチの悪い冗談としか思えないファッション誌の広告がバッシングを受けていたけれど………きだろうけど、私は感覚の古さダサさにビックリした。オス化してどうする。女なのに。
 お姉さんも奥さんもお母さんも、まずは女として、無理しすぎない生活や働き方にシフト・ダウンしていくほうが、本当にスマートでオシャレな時代なのにな? と私は思う。
 何よりその司令塔となる自分の価値観に、春風でも入れてやわらかくし、がちがちのよろいやがんばりマン! みたいな性に合うはずもないシステムを脱却していかないと。
 女本来のやわらかでまるい自然や本能に添うように変えていくこと、大事。
 季節の花をでる心の余裕もなく、ダシもとれないような暮らしをして、女の一生を過ごす? 私には無理だ。最近は、とうとうかつおぶし削り器を買って、毎回かつおぶし削ってるくらい……毎日のお味噌汁いっぱいに、幸せになるうまみが特濃!

受け身は危険!! 決めるのは権威や専門家でなく、あなた自身。

 この先は、私たち女も、自分の体や心をよく見て、対話して、焦ったりやっきにならずとも、注意深く身は守りつつ、女やっていかなきゃいけないよね。人生100年時代がホントなら、この先もまだまだ長いんだもん。

 奇しくも、今回(今月ね)、子宮のオペをする30代、40代、50代の知人女性たちが、全員いきどおり半分に訴えてきて、印象的だったことがある。それは、「大病院で言われるままにしていたら、ロクに話し合いもしてくれず、子宮全摘しかなかったの! 自分で調べて、セカンドオピニオンを求めて、いくつか病院を回って、やっときちんと一緒に考えしっかり説明してくれる、納得できる医師に出会って、子宮は残す選択をした」ということ。偶然なんでしょうか、これ、全員がほぼ似たようなことを言ってきたんですよ。
 一人の方は、超有名国立大卒の聡明そうめい女子なのですが、最初に訪れた母校の病院での温かみのない診察とやりとりに驚き、戸惑い、納得できず、卒業後何十年の時をへて、様々にがっかりしたそうな。「こちらの話もロクに聞いてくれず、一刀両断。権威ってそういうもの? まだ女医さんとは話になりましたが………病気で弱っているからって、言われるままに受け身でいたら、切らなくていい臓器も切られるかもしれません。このような経験をしたこと、世の中の女の人たちに、ぜひ知らせたい」と。ふだんは優しく物静かな方なのですが、(わかった。すぐ知らせる……)と私も気圧けおされるほど怒ってました。そりゃ怒るよな。
 医療ひとつとっても、権威や専門家にあずけっぱなし、うのみ丸のみではなく、みずから考え、選び、納得できる選択をしていかなくてはいけない。
 それは、働き方についても生き方についても、日々食べたりつきあう人の選択をとっても、きっと同じ。仕事ならまだいざしらず、惰性だせいのようなつきあいや飲み会だったり、楽しくもない会合なんかで、女の体内酵素を浪費してる場合じゃないし。
 それが、真に自立することでもあるし、自立的に生きていれば、今がどんな世界であっても、たとえこの先どんな社会になろうとも、女が女らしいまま、健やかに生きることは可能だ、と私は信じてる。
 そして、似たようなことは、私も出産をめぐるあれこれで非常に考えさせられたことで……この話もまた長くなるので、次回の連載最終回にて、少し続けさせてくださいませ。
 みんな~、世界でたったひとつのあなたの体、大事にしてね。繰り返すけど、あなたもこの世の宝なんだから。あなたが健やかでふんわり笑っていてくれるだけで、救われる人やつながれる希望がたくさんあるんだから。ホントだよ。しっかり自分を守ってね。お願いね!
(第10回へつづく)

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蝶々Chocho

作家・エッセイスト。コピーライター兼銀座ホステス時代に綴っていたブログが人気を呼び、2002年『銀座小悪魔日記』(宙出版)でデビュー。『小悪魔な女になる方法』(大和出版)がベストセラーとなり、幅広い世代の女性から絶大な支持を得る。単なるモテ指南とは一線を画した、真に幸福で自由な人生を送るためのテクニックを、聖俗両面から愛をもって発信中。著書多数。
公式ブログ;chochoママしぼり
http://blog.goo.ne.jp/chochochan
会員サイト;chocho女神クラブ
https://chocho-u.com/megamiclub2018

 

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